前書き
いたずらに馬齢を重ねて60 年以上が経ってしまいました.もはややり残した事も何もなく,いつ野垂れても良いと思っているのですが,しばらくは今の状態で暮らせそうです.昔であれば人生50年.自分史代わりに研究業績一覧や記載種一覧等を作成してみました.さしたる業績はないのですが,これまでの活動の歴史をまとめてみても,さして罰は当たるまいと思います.日ごとに大脳の生理機能が低下する一方で,今纏めておかないと,後はひたすら忘却の彼方に飛んで行きそうで,二度と纏められない気がします.それゆえ,私にとっての備忘録を発作的にまとめた次第です.
学術論文の寿命は長くて10 年と言われています.私のこれまでにやって来た研究の柱は:東アジアのアリの分類,アリガタバチの系統分類,アリを材料にしての地理生態学,侵略的外来生物アルゼンチンアリの防除研究,の4つぐらいでしょう.私が,生命科学の最前線にはもう立てない事は明白ですが,それでも,もしこれまでに発表して来た論文に興味のある方がおられたらと思い,PDFファイルとしてダウンロードできるようにしておきました.まだ作業中のものもありますが,簡単に入手できるよう,順次作業を進めて行きます.
昔むかし,井の中で育ったおばかガエルは,野垂れる事を覚悟して,いや,その覚悟すらも分からずに外を目指して歩き出してしまいました.
「長い歩みの果てに,大海を望む事が出来たのだろうか?」
“井底中蛙,見到大海?”
カエルは今でも時々自問します.
追伸:
最近は”老兵不死、打死不退”を座右の銘にしました.
リンク
http://www.antwiki.org/wiki/World_Ant_Taxonomists/Terayama,_Mamoru